既に、システムトレードの経験のある方には、周知のことですが、システムのパフォーマンスというのは良い時と、悪い時の波があります。それまで良い成績を出していたシステムを、自分のポートフォリオに加えた瞬間から、ドローダウンを初めてがっかりしたという経験を持つ人は少なくないと思います。
このドローダウンが起こる理由は大きく分けて、二つに分類されます。一つは、システムの寿命に来ている場合と、もう一つはたまたま負けが込んでいる、つまり偶然の場合です。
前者の寿命というのは、システムトレードをする場合には、必ず意識していなければならないことです。私はこれを「システムの変調」と言っています。どれほど良いシステムでも、永遠に利益を出し続けるものはありませんので、常に注意して使うことが大切です。そして、変調を発見したら、できる限り早く自分のポートフォリオから落とします。
もう一つの場合、偶然に負けが込んでいる状態ですが、この場合はシステムを落とさずに耐える必要があります。元々、システムトレードは毎回利益を出すことを目的としていないことは、以前かきました。利益と損失を繰り返しながら、最終的にプラスを継続するイメージで進めることが必要なわけですから、その過程で被るドローダウンに耐えられずに、トレードを止めるのは問題です。本来なら一時的な損失を、その場で確定させてしまうことになるからです。さらに、その後に訪れる利益のチャンスを自ら捨てることにもなってしまいます。
そこで、一時的なドローダウンとシステムの変調をどのように見分けるかが重要になってきます。
詳しくは拙著に書いていますが、ここではその基本的な考え方だけ述べると「数学的に偶然に損益がばらつく範囲を予測して、その範囲を超えた場合、システムに変調があったと考える」ということです。
このように数字で考えると、どのデータを監視していなければならないか(「指標」と言います)や、その値がいくつになったらポートフォリオを落とすか(「基準値」と言います)が、ハッキリします。そして、その場の感情や思いつきでブレないトレードができるようになります。
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