FX自動売買システムが、あなたの代わりに24時間不眠不休でプロ並みのトレードをやってくれる!山本克二

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2011・07・20

ミラートレーダーに新機能が追加になりました。それは一般的な定義のシステムトレードではありませんが、新しいトレード手法として興味深いので、取り上げることにしました。

※この機能追加は、7月18日からFXトレードフィナンシャル「オートFX」でいち早く利用できるようになりましたが、今後は他社のミラートレーダーでも使えるようになっていくはずです。

新機能は「セミオート」と言われるもので、従来「ポートフォリオ」などのタブがあった右側のウィンドウに新たに追加された「ライブシグナル」タブから操作します。
mirror_semi.gifこのライブシグナル画面には、ミラートレーダーの全てのシステムが出すシグナルが、リアルタイムで表示されます。そして、気に入ったシグナルがあれば、「ミラー」ボタンを押すことで、それを一回だけ利用して自動売買させることができるというのが「セミオート」です。

因みに、この一回だけ利用することを、ミラートレーダーでは「ミラーする」(mirror)と表現しています。

シグナル配信を利用したトレードに似たものですが、違いは何百というシステム(売買戦略)からのシグナルが全て表示されることと、クローズはシステムが自動的にやってくれる点です。その結果として、「大量のシグナルの中から選ぶことが中心」のスタイルになります。値動きの活発な時間帯は非常多くのシグナルが表示され、なおかつそれらの利用が「ミラー」ボタンを押すだけと簡単ですから、初心者の方はポジションの取りすぎにご注意ください。慎重にマネーマネジメント(資金管理)することが大切です。

新機能の詳細については、Tradency社日本代理店インディパ(株)のセミナーがUSTREAM(アーカイブ)で見られます。
http://www.ustream.tv/recorded/16084310

その他に、新機能として左ウィンドウに「ライブチャート」も追加されています。一般的な裁量トレードのツールのように、為替レートやテクニカル指標をグラフで表示する機能です。今までのミラートレーダーはそこが弱いため、チャートを見るためにMT4などを同時に開いているというシステムトレーダーも多かったのではないでしょうか?そういう方には、便利な機能です。

mirror_live.gif

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2011・07・01

【質問】
3ヶ月程度の短期で見ると成績が良くても、そのシステムが登録されてからの長期(例えば2年)の通算損益を見るとマイナスになっているものがあります。このようなものは、利用する価値のあるシステムと考えていいでしょうか?

【回答】
例えばミラートレーダーのユーザーが、損益でシステムの能力を見る時は、あまり長期より過去3~6ヶ月の方があてになります。その根拠は、拙著『FX自動売買・ガチンコ投資必勝技』の中で、相関係数という指標を利用して示しています。

ただし、どれほど良い指標でも、それだけで選ぶのは危険です。これも拙著で強調している点ですが、システム分析の各手法はあくまで一つのフィルタと考える必要があります。できる限り多くのフィルタを使って絞り込むことで、それぞれの手法の欠点を補えるからです。

損益というのは直感的に分かりやすいため、システム分析によく利用される指標ですが、拙著の分析でも分かるように、あまり正確なものではありません。

その他に重要な注意点を2つ付け加えておきたいと思います。

注意点1)
3~6ヶ月というのは、損益を見るときのパラメーターですから、他のフィルターでは別のパラメーターを使う必要があります、例えばPFを見るときはトレード回数だったり、長期の安定性を見るときは期間を12ヶ月や6ヶ月以上の実績を規定するなどです。単に3ヶ月のデータだけ見ればいいと言っているのではなく、損益で判断する場合はそうだということです。

注意点2)データの安定性にも注意が必要です。調整期のデータはあてになりませんので、その間は分析するデータからはずさないと、判断を誤ることになります。そのことについては、以下のブログ記事もご参考にしてください。

「FAQ:システム分析に利用するデータの「安定」を判別する基準は?」


FAQに戻る

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2011・07・01

【質問】
MT4でシステムのプログラミングをしています。あれこれと試している内に、有効と思われる仕掛けのパターンを見つけたのですが、これが本当に有効なのか、偶然に良い結果だったのかを判断する良い方法はありますか?

【回答】
このような問題に結論を出すために、統計学では分散分析という手法を使います。例えば、元は30回中5回は有効に機能したロジックを改善したら30回中15回うまく機能したという場合に、それは偶然に起こったのか、それとも偶然とは考え難いのか、つまり本当に改善したのか、ということを検定するわけです。偶然とは考えに難いということを統計学では、「有意」などと表現します。
分散分析の中で、2つの事象を比較する場合にはエクセルの関数にもあるT検定が便利です。具体的な計算方法は、拙著「使える売買判別法」などをご参考にしてください。

ここでは、もう一つ別の方法として、簡易的ですが直感的に分かりやすい母比率の信頼区間を利用した判別法について話します。母比率というのは、母集団の比率の意味で、実際の実験で得られた確率から、大元にある母集団の確率を予測する手法です。つまり、母比率を計算することで、ある確率で正解するロジックの実力を予測しようとするわけです。例えば、30回中に5回正解を導いたロジックの実力はどのくらいの正解率かを信頼度95%で予測すると、以下のような計算式になります。

母比率の上限値=5/30+1.96*sqrt((5/30)*(1-5/30)/30)=30%
母比率の下限値=5/30-1.96*sqrt((5/30)*(1-5/30)/30)=3%
(30になっているところがデータ数、5になっている部分が正解数です。)

つまり、30回中5回の正解率だったロジックの真の正解率は3%から30%の間であろうということです。サンプル数が30と少ないので、予測の範囲がかなり広くなっています。つまり、30回程度のサンプルでは、あまりはっきりしたことが言えないという意味です。

ここで、同じ計算式で、30回中15回について計算すると

母比率の上限値=15/30+1.96*sqrt((15/30)*(1-15/30)/30)=68%
母比率の下限値=15/30-1.96*sqrt((15/30)*(1-15/30)/30)=32%

この2つの母比率(の範囲)を比較すると重なっていません。前者の最大の予測30%より、後者の最小32%の方が大きいわけですから、この2つのロジックは全く異なる実力を持ったものだということになります。つまり、同じものが偶然に異なる結果を出して、改善して見えたのではないということが高い確率で言えます。

こうい場合は、自信を持って改善後のロジックを採用していいでしょう。逆に、この範囲が重なっていれば、たまたま改善して見えた可能性があるということです。

実験で得られた確率はあくまでサンプルですから、それを鵜呑みにするのではなく、母比率の信頼区間を推定してみることが重要です。この計算式は、さほど複雑なものでは無いので、覚えておくと、いろいろな局面で、判断の役に立ちます。ご参考にしていただければと思います。


---補足:母比率が重なってしまった場合はどうするのか?---

トレーディングシステム開発の実務では、改善の証明ができないからといって、そのまま不採用ということにはなりません。なぜなら、重なった場合の結論は、「改善しているとは言えない」というものだからです。これは、改善していないということではなく、逆にいうと改善を確信できなかっただけなのです。(このあたりの入り組みは統計学独特の考え方で、少々分かり難いところです。)そこで、改善前、改善後両方のロジックで並行してフォワードテストを継続して、サンプル数を増やします。

例えば、30回のトレード結果(サンプル)で変更前が10回、変更後が16回の場合は、改善の判別がつきませんが、120回のトレードでも、新しいロジックが同じ確率で機能するとなれば、修正前の上限値42%より修正後の下限値が44%と高いため、改善したと考えることができます。使うサンプルデータの数が増えれば増えるほど、微妙な差を検出できるようになるところがポイントです。

30サンプルの計算式
・改善前
母比率の上限値=10/30+1.96*SQRT((10/30)*(1-10/30)/30)=50%
母比率の下限値=10/30-1.96*SQRT((10/30)*(1-10/30)/30)=16%
・改善後
母比率の上限値=16/30+1.96*SQRT((16/30)*(1-16/30)/30)=68%
母比率の下限値=16/30-1.96*SQRT((16/30)*(1-16/30)/30)=32%

120サンプルの計算式
・改善前
母比率の上限値=40/120+1.96*SQRT((40/120)*(1-40/120)/120)=42%
母比率の下限値=40/120-1.96*SQRT((40/120)*(1-40/120)/120)=25%

・改善後
母比率の上限値=64/120+1.96*SQRT((64/120)*(1-64/120)/120)=62%
母比率の下限値=64/120-1.96*SQRT((64/120)*(1-64/120)/120)=44%

前回の例のように大きな改善であれば、30回程度のサンプルでも判別ができますが、経験上は30程度のサンプルで分かるほどの大きな改善には、なかなか恵まれません。そういう意味で、統計学的に確信がもてるような検証をしながらシステム開発をしようとすると、かなりのサンプル数が必要で、そのための時間もかかることになってしまいます。細かなロジックのアイデアやパラメータの修正は日々思いつくのに、その有効性の評価に何ヶ月もかかってデータを集めるのは、じれったく感じるかもしれません。

しかし、私の経験を通じて言えることは、間違った改善をしてしまうことが一番恐ろしいことだとということです。本当は何の改善もしていないのに、実験でたまたま良い成績を出したロジックを採用してしまって、後で痛い目に合うことは避けたいものです。

システム開発は、日々改善の積み重ねですから、「本当に改善したのか否か」の見極めが不十分だと、無意味な変更ばかりを繰り返してしまう危険性があります。山の中で同じ道をぐるぐると巡ってしまうような出口のない作業になってしまうのです。システム開発をしている人は、誰しも一度はこのように、良いように思ってさまざまなロジックを組み合わせたが、結局何が良かったのか悪かったのか、そもそも以前より進歩しているのかそうでないのかも、さっぱり分からなくなってしまった、という経験があるのではないでしょうか?

歩みは遅くとも、確実に階段を一歩一歩上っていくようなシステム開発をするための一つの方法として、統計学の利用は有効です。


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2011・07・01

【質問】
裁量トレードでは米国雇用統計やクリスマス相場では、トレードを止めることが多いようですが、システムトレードでもそのようにすべきでしょうか?そのような判断を加えると、システムトレードに裁量の要素を加えてしまうことになるように思います。

【回答】
一般的に重要な経済指標の発表時やクリスマス相場では、大きな値動きが発生したり、市場参加者が極端に減少して相場が飛びやすくなったりします。偶然性の影響が大きく受けるわけです。そのため、その間は一旦トレードを中止して様子見をするトレーダーが多いのは事実です。

システムトレーダーが、このような判断をすべきか否かという問題は、何十年も前から、見解が分かれているところです。それぞれのスタイルがあって良いと思いますが、私は「止める派」です。また、毎年同じタイミング(例えば指標の発表時)に同じ対応をすると決めて、それを実行していれば、100%のシステムトレードと言って良いと思っています。

トレードを止める理由を一言で言うと、そのような期間のトレードは期待値が低下し、リスクが増えるからです。つまり不利な投資になると考えるからです。以下で、もう少し詳しく述べます。

このような相場の特徴は、短期間の内に大きくレートが動くことと、それが偶然性による影響が大きいということです。つまり、トレーディングシステムの判断は、当たるも八卦当たらぬも八卦に近い状態になります。このような環境下でのトレードを100回、1000回と行った時の損益の確率分布を予想すると、期待値(平均値)は0に近くなり、リスク(標準偏差)は通常より大きくなるはずです。

優秀なトレーダーは、期待値がプラスで、許容範囲内ぎりぎりのリスクでトレードしているはずですから、この期間では期待値は0近くまで低下し、リスクも許容範囲を上回ってしまう可能性が高いというわけです。


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