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2009・11・18
前回まで、計4回にわたって、システムトレードのメリットについて紹介してきましたが、今回からはその反対である、システムトレードのデメリットについて、何度かに分けてお話していきたいと思います。
トレーダー自身がリアルタイムの相場に向き合い、売買判断を下す裁量トレードと異なり、取引自体をコンピュータープログラムに任せるのがシステムトレードです。トレーダーは言うなれば、選手(システム)を見守る監督のような立場になる事で、心理的なリスクや取引時間の制約から解放されるわけですが、だからと言って、この手法が何の弱点もない、完璧なものではないという事です。確かに、時間や資金を効率的に使えるのは紛れもない事実ですが、自身が取引を行わない事で生じる、デメリットにも目を向けなければいけません。万全と思って取引をしていると、思わぬ脆弱性に直面して、冷静さを欠くかもしれません。弱点も知っておく事で、落ち着いて対処できるようになるのではないでしょうか。
最初にお伝えしなければならない事、それは、優れたシステムはほんの一握りだという事です。ただしこれは、感覚的にもおわかりいただける事だと思います。
現在、世界中で流通しているシステムは膨大で、正直なところ、正確な数を把握する事は非常に困難です。しかも、システムトレードの内容も千差万別で、単にルールを決めて取引を行う事から、自動売買プログラムを購入して行うなど、様々です(システムトレードのタイプの詳細については、私の著書『FX自動売買システムトレード入門』(あさ出版)をご覧ください)。
仮に、流通しているすべてのシステムが優秀であれば、誰もがそれを利用し、常勝トレーダーが相次いで現れるはず...。ところが現実はそうでありません。同じシステムトレーダーであっても、結果には大きな開きが生じています。なぜかというと、それは使っているシステムの性能に開きがあるからです。むしろ先に述べた通り、本当に実力のあるシステムは、僅かと言って差し支えないでしょう。
それではなぜ、優秀なシステムの数は限られるのでしょうか。
第一に挙げられるのは、システムの開発には、コンピューターと相場に対する高度な知識が求められるからです。いくらプロが作っているからと言って=完璧ではありません。
なかには、ロジックの精度が低く、シミュレーションではうまく稼働してバックテストの結果が上々であっても、実践では役立たずのシステムだって存在します。極端な話、性能が低いとわかっていて高額で販売する、悪徳システムベンダーもいるほどです。バックテストの結果など、ロジックを構成するパラメーターを調整すれば、いくらでも見かけ上の成績は高くする事ができるからです。これに騙されるトレーダーは後を絶ちません。私が、ベンダー等が公表するバックテストの結果を鵜呑みにしていけないというのは、こういった事に騙されないためでもあるのです(もちろん、ほとんどのベンダーはそうでありませんが...)。
また、日々変化する市場に対応できるシステムを作るというのは、プロとはいえ決して容易でありません。むしろ、すべての環境(上昇・下落トレンド、レンジ相場など)応えられるシステムが存在する事の方が無理な話なのです。というのも、システムというのは、ある特徴的な値動きを売買サインと捉えて取引を行わけですから、仮に上昇トレンドで利益を取るのが得意なシステムなら、レンジ相場ではまったく勝つ事はでないというように、得手不得手があって当然なのです。相場のトレンドは時間の経過とともに変化するので、それに対応できず「落ちこぼれていく」システムはあってしかるべきです。
大事なのは、優秀なシステムには限りがあって、それを選びぬく目を持つ事。さらに、環境に変化によりシステムの実力は上下するので、仮に性能が低下したなら、それも見抜いて、新たに旬なシステムに切り替える事です。優れたシステムばかりではないというのはシステムトレードのデメリットですが、それを自覚しておく事で、継続的に勝ち続けるためにすべき事も、おわかりいただけたのではないでしょうか。
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