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山本克二

二十数年間、システム開発と統計解析を生業としてきました。その知識と経験を元に、FXや先物のトレーディングシステムについて研究しています。いかにシステムの実力を見極めて、そのパフォーマンスを最大限に引き出すかが中心テーマです。今は、執筆活動を中心に、独自の理論や投資テクニックを発表しています。

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2009・11・12

裁量とシストレのメリット・デメリットについて、前回に引き続き解説します。

④専門知識
裁量トレードを行うには、ファンダメンタルズやテクニカルなど、相場を分析するための知識が求められます。特にテクニカル分析では、ローソク足や様々なインジケータ(指標)から相場の未来を読み解くため、高度な分析技術が必要な場合もあります。それらを身に着けるには、相当時間を割いて研鑽を重ねないといけません。専業トレーダーならまだしも、兼業トレーダーにそれだけ時間の余裕はあるでしょうか。
この点でシステムトレードにメリットがあるのは言うまでもありません。市場の分析はシステムが行うのですから、トレーダーが相場の知識を詰め込む必要はありません(もちろん、基本的な事はマスターしておくべきですが...)。しかも、システムは必ずしも自分でつくる必要はありません。プロの作ったシステムを使う手があるからです。私たちはシステムを通じて、彼らのノウハウが活用できるのですから、相場の勉強のための大変な時間と高い授業料を払わなくて済みます(笑)。
その場合は、システムトレードには、運も実力も関係ありません。唯一求められるのは、「実力のあるシステム」を見つけ出す事です。

⑤リスク分散
裁量トレーダーの多くは、自身の経験からメソッドを確立し、それを取引に応用させていくわけですが、やはり人間ですから、持てる取引手法にも限界があります。結局のところ、いつも似たようなタイミングで取引をしたり、複数ポジションを持っていたとしても、やはり似たような局面で売買している事が多いようです。よって、利益が出ている時はいいのですが、予測と反対に根が動くと、複数のポジションで含み損が発生するという、笑えない状況に陥る事もあり得ます。しかも、持てるポジションにも限りがあります。同時にたくさんあると、管理が大変ですから。つまり、裁量トレードは、リスク管理においても限界があると言わざるを得ません。
一方、システムトレーでは、リスク管理が非常に容易です。例えば、トレンドフォローのタイプ、レンジ相場が得意なタイプなど、性格の異なるシステムを見つけて並行して動かしておけば、どちらかが損をしても他で利益が出るなど、リスクヘッジを伴った取引が可能です。当然ながら、資金に余裕があれば、たくさんのシステムを同時に動かす事もできます。しかも、日本人トレーダーは普段から情報が入りやすく馴染みのある、円クロスの通貨ペアを取引しがちですが、システムだと、そんな事を気にする必要もありません。リスク分散のために、様々な通貨ペアを、自由に取引できるのも魅了です。むしろシステムトレードにおいては、複数のシステムでリスク管理しながら取引するのが基本といえるでしょう。

どうでしょうか。両者を比較すると、システムトレードの優位性が際立つのではないでしょうか。もちろん裁量トレードには、自身で判断を行うというダイナミズムもあり、それが魅力と感じる方もいるかもしれません。ですが、こと兼業トレーダーにおいては、本業を持ちつつ、かつ安全・安心して、かつ継続的に取引をするのに、システムトレードは非常に向いていると思うのです。

・ ・・といっても、何でもそうですが、システムトレードにも問題はあります。

それは、次回へ

時刻 07:12  | シストレ入門講座  | 記事URL

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